油剤工場など、ペール缶を使用するところでしか見かけることはないと思うが、ペール缶の缶体にキッチリとフタをするのには、写真のような器具を使用する。
左の写真は、缶体にフタをかぶせてこの器具を乗せ、手動で持ち手を押し広げるように動かす。自動式の右側の締め機は缶体にフタをかぶせたら、ボタンを押すとエアーの力で締め機が作動して、フタをカシメることができる。
下部にある多数の爪が摩耗すると、隙間ができて液漏れの原因となる。

写真1
手動式ペール缶フタ締め機
写真2
自動式フタ締め機(エアー)

「ワンショットニュース」から始まり、「マンスリータイムズ」となり、「テクニカルニュース」へとなりました。
多くのご愛読者の皆様からいろいろなご要望を頂きました。一番多かった要望は、新製品の紹介や、技術的な案件を掲載して欲しいというものでした。
社の内外からの情報を得ながら、みんなで創り上げていこうということになった次第です。資料集めや構成など、多くの方々のお手をわずらわすことになるので、毎月号というわけにはいきませんが、なるべく分かりやすいように編集していきたいと思います。「ジュラロン テクニカル ニュース」と題目も改めて、いろいろな方にご協力を頂きながら編集していきたいと思います。
どうか引き続きご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

一生懸命という言葉は「一所懸命」から来ている、命がけで事にあたることを指している。武士の時代から近年になって、次第に本来の意味から忘れられて命がけで事にあたることがなくなり、「一所」を「一生」と曲解し、発音もイッショケンメイからイッショウケンメイになった。
一説によると、武田信玄は「一生懸命だと知恵が出る、中途半端だと愚痴が出る、いい加減だと言い訳が出る」といった。どんな気持ちで物事に当たっているかで、出てくる結果が変わるということである。
好きな事なら一生懸命になるので時間も忘れてしまうが、イヤイヤやるとだいたいがうまくいかないものである。

(1)

NK社では大きなO社の削盤でSS、SC、SK、SUS各材料の精密研削にS858の50倍液を使用して加工をしている。以前の研削液では面粗度がなかなか出ない、ドレス回数が多くて砥石の消耗も激しかった。砥石サイズは直径510mm×厚み50mm、メーカーはクレトイシ3SG46Gを使用。ワークは幅400〜600mm×長さ500〜1800mm厚さ13〜100mm。砥石周速(m/S)は33/sec、取り代は1.1mm。
粗研約20回、中研約8回、精研約4回、スパークアウト1往復。以前の他社油剤では中研を13回以上行っていたが、面粗度が満足ではなかった。
S858に入れ替えてから、まずベタツキがなくなり、腐敗が全くなくなった。
作業者の手荒れがなくなった。研削盤の汚れが極端になくなり、機械の整備が楽になった。測定器具のギスギスがなくなり調製ネジのしめつけが楽になった。
砥石のドレス間隔が、以前は2〜3回だったのが1回で済むようになり、砥石の消耗が少なくなり砥石寿命が2〜3倍も延長された。
機械加工は、(一)に工作機械に機械的剛性があるか、(二)に砥石や工具が加工に適しているか、(三)に油剤が適正なものか、これらが揃って良い製品ができる。難しいのは油剤の管理で、油性なら原液そのものを使用するので余り神経を使わずに済むが、水溶性は「水」で希釈するために、希釈水が工業用水なのか水道水なのか、ボイラーの排水なのか、川から汲んだ水なのか地下水なのか・・・。ほとんどが水道か工業用水を使用しているが、どちらも全国各地で水質等は大きな違いがある。我々は、まず希釈水が何か、どんな水かを分析するところから油剤を選定している。

(2)
写真3

写真4 pH:pHは水溶性の性質を表す単位であり、水素イオン濃度の量を意味している。0~14の目盛りをつけ、酸・アルカリの度合いを数字で表す。pH7.0が中性でこれより低いほうが酸性、高いほうがアルカリ性となる。この酸性、アルカリ性とは、水にどれだけの水素イオンが含まれているかという割合、つまり水素イオン濃度で決まる。 水はH2Oとして表され、非常に安定した状態で存在するが、ごく一部に水素イオンH+と水酸イオンOHーという形で存在している。水素イオンが多いと酸性になり、水酸イオンが多いとアルカリ性になる。 難しいことはともかく、液管理の目安になるのは使用中の希釈液の濃度(倍率)と、pH値がアルカリ性に保たれているかが重要な要素を持っている。
希釈液が濃くなるとpH値が高くなりすぎて、手荒れやアルミなどの非鉄金属の腐食につながる。また、被削材や工作機械の用途に合わせた油剤の選定が大きな要素となる。 さらに現場での濃度管理も、重要な使用上のポイントである。特に目安で感による希釈液を作ることはいろいろな問題を引き起こすので気を付けなければならない。時々、「原液」に水を入れるケースを見かけるが、決してやってはならず、必ず「水」に原液を投入しなければならない。
(3)

長い歴史と独特の風情を持つ神戸。京都、大阪と並び称される関西エリアを代表する都市であるが、2つの都市とはまた違う雰囲気を持つ街でもある。関東でいえば同じ港町の横浜に通じているのかも知れない。
しかし「ブランドタウン」神戸の街は、じわりと地盤沈下を続けている。2019年の人口は約1,526,600人足らずで、2012年の1,545,000人というピークから7年連続で減少している。減少幅は小さいものの、日本の大都市で減り続けているのは神戸市くらいのもの。
最大の原因は神戸市の交通アクセスの悪さ、といわれている。
神戸のターミナルは三宮駅でここにJR、阪急、阪神、地下鉄などが乗り入れ、関西でも屈指の乗降客を誇る。ところが、それぞれの路線が独立しており、殆どの利用者は乗り換えを余儀なくされる。神戸市の西部や空港のあるポートアイランドから大阪に行こうとすると、混雑する三宮駅で乗り換えるので心理的に「遠い」と感じてしまう。
かなり前から、「阪急と市営地下鉄の相互乗り入れ」という懸案事項があるが、神戸市が「三宮が通過駅になる」として電鉄側からの提案を無視してきた。
新路線に積極的な阪急が改めて市側へ申し入れたところ、市側も今回は前向きに検討しているという。1970年代、今の神戸空港を「関西国際空港」として誘致したが、市議会が反対して国側も断念。泉州沖の現在の場所に建設することになった。

(4)

R社では、長年C社の研削油剤を使用して超硬の平面研削加工を行っていた。
ところが研削盤の電気系統の故障と機械の塗装剥離、錆の発生や作業者の手荒れが起き、さらにクーラントが変色(コバルト腐食)し、すぐに腐敗するので悩んでいた。
新しくO社の研削盤を導入することになり、良いクーラントはないかとO社に相談した。自社の工場ではジュラロンのCOW-5を使用しているので、一度使ってみたらと勧めた。
研削盤メーカーのO社では、C社のクーラントが研削盤や作業者に数々の悪影響を与えることを知っているが、得意先にはあえて伝えることはせず、C社のクーラントの使用をできるだけ避けるようにと言うだけにとどめている。
新設した平面研削盤1台にCOW-5の30倍希釈液を、初期充填から使用開始して半年が経過した。
O社の説明通り研削盤の塗装剥離と錆の発生がなくなり、作業者の手荒れも止まり、クーラントの変色も腐敗臭の発生もなくなった。
R社では、他の設備機械も自社でCOW-5に順次入れ替えていった。使用開始して5年が経過したが、なんら以前のような問題は発生していない。
R社はタイに工場を新設することになり、T課長が責任者の1人として3年間、赴任することが決まった。クーラントで問題を起こしては計画に支障が出るからと、タイ工場にもCOW-5を採用することにし、O社経由で購入している。
R社ではO社経由で購入しているが、油剤の価格は高いものの研削盤の修理費を考えれば、クーラントの価格など問題にもならないと言われている。

(5)

中国自動車道の落合JCTから米子自動車道に入り、湯原ICで降りると約5分で旭川沿いにひなびた感じの数件の旅館が見える。宿は「足美荘」「いずみ家」「金生旅館」「仲乃家」の4軒に「足温泉館」という温泉施設(宿泊不可)がある。この温泉郷が「足(たる)温泉」で、岡山県で有名な湯原温泉郷の中に含まれている。
足温泉は旭川の川床から湯が沸き出していて、pH9.2のアルカリ単純泉で温度は37℃なので加温している。

写真5 元亀年間(1570〜1572年)当時の高田城主であった、佐伯辰重(山中鹿之助の妹婿)が戦いで傷ついた武士たちの刀傷を癒すため、樽詰めにした湯を送ったと伝えられ、この故事にちなんで「足(たる)温泉」と名付けられた。 近くには、「下湯原温泉」のひまわり館や「真賀(まが)温泉」の真賀温泉館、「郷緑(ごうろく)温泉」の郷緑館があり、いずれも風情があって秘湯ムードがただよっている。もちろん立ち寄り湯ができるので温泉のはしごができる。 砂湯という無料で入れる天然の露天風呂もあり、川底の砂を噴き上げながらお湯が沸いているので、「砂吹き湯:砂湯」と呼ばれている。混浴のため、女性用に湯原温泉の女将とワコールの共同開発で「はんざきちゃん湯あみ着」ができて、レンタル料2,000円で、返却時に1,000円バックしてくれる。
(6)

英国は2016年6月に国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決めた。離脱賛成51.89%、反対48.11%という僅差だった。リーマン・ショックに連鎖して起きた欧州債務・ユーロ危機とEU域内からの移民急増で、英国国民の反大陸欧州感情に火がついた。
これを利用したのが当時のキャメロン首相で、EU離脱と反移民を掲げる右翼政党の「英国独立党(UKIP)」が勢いを増して保守党の基盤を浸食し始めた。そこで国民投票のような形で決着をつけなければ収まらないと考えた。しかし思惑が外れ、離脱となってしまった。果たして本当に離脱となるかはもう少し観察するしかない。
英国のEU離脱の動きは日系企業にも影響が及んでいる。
進出している企業は707社あり、それらの拠点は5485拠点にものぼっている。
進出企業が5485拠点あるうち、運輸業が1408拠点、小売業が1207拠点、サービス業が1010拠点、製造業が753拠点ある。
特に製造業の生産体制への影響が問題で、自動車メーカーを中心に、英国での生産見直しがすでに始まっている。さらに自動車以外の業界にも波及することは間違いがない。この先英国がどのような決断をしていくのか、よく見ていかなくてはならない。

(7)

S500Nのユーザーでもある円筒研削盤のメーカーS社では、「鋳物系、銅合金などの加工にC社の油剤をテスト中だった。
しかし、変色やベタツキがあるので何か良い油剤はないか、と相談された。

超硬の加工もあるのでCOW-5を選定し、C社の油剤を使い切った後にテストを開始した。テストに使用した工作機械は、S社のGSU-40B 複合機 無人加工システム仕様。1週間経過したところで担当者から「C社の油剤は更油後すぐに青く変色していたが、COW-5は変色していない。50倍の希釈で使用しているが、「臭いが気になる」とのこと。「更油後は臭いが変わるが、しばらくすれば慣れるので様子を見てほしい」と伝えた。使用開始1ヶ月後には「臭いは気にならなくなりました」とのこと。
「変色もないし、サラサラしてベタツキもなくシミもないので良い感じです」と高評価を得た。使用開始3ヶ月後、「いまだに変色もなく、ベタツキもない。やっと良いのが見つかった」と喜ばれる。「GW前にもう1台更油するつもりです。」とのこと。
使用開始1年後の現在も、変色などのトラブルもなく順調に使用中。使用機械も1台から3台増えて、計4台の機械で使用している。

使用中の研削盤は・・・
S社・GSU-40B 複合機 無人加工システム(鋳物系・スチール・銅合金・超硬)
S社・GPH30 円筒研削盤
S社・GP55B-220A 円筒研削盤
O社・平面研削盤
さらにもう1台を更油する予定であるとのこと。

(8)

弊社の顧問税理士・小路修先生からの寄稿です。
社会人1年目の社員は人生初の給料を支給されるが、初任給からどんなものが差し引かれるのか。
所得税…所得に応じて課税される税金、国税として源泉徴収制度により天引きされる。
健康保険料…医療機関にかかった時の費用を一部負担してくれる制度で、会社と本人が折半する。
厚生年金保険料…老後のために給付される年金の掛金で、会社と本人が折半。
雇用保険料…失業したときに失業給付金をもらうための掛金で、会社と本人が2対1で負担。
住民税(道府県民税と市町村民税)…自分の在住する都道府県や市町村に収める税金。
介護保険料…40才以上の人が対象として保険料負担する。
例:月給200,000円で独身と仮定した場合。
200,000円−(健康保険料+厚生年金保険料+雇用保険料)−所得税=手取額167,210円。
年末調整⇒年間の正しい税額と源泉徴収した所得税額の差額を年末に調整し、納税を完了する仕組み。

確定申告⇒医療費、寄付金、ふるさと納税などがある場合、確定申告をすることができる。

また消費税の引き上げを考察すると、2019年10月1日に消費税率が10%へ引き上げ変更される。しかし、今回の消費税改正は複数税率が採用され、特定のものを購入する場合に限って軽減税率といわれ、8%のまま据え置かれる。
消費税は平成元年(1989年)4月、竹下登政権の時に3%の税率で創設された。その後30年間の間に少しづつ段階的に増税された。消費税の目的は、今後さらに進みゆく高齢化社会を賄う社会保障を充実させることであった。
所得税は所得が高い人ほど累進的に課税され、税負担は高い。しかし消費税は公民すべてが一定の率で税金を負担するものである。
平成30年間の経緯を振り返ってみると、1987〜1990年はバブル期でこの間の成長率は平均5.5%に達していた。1991年からは成長率が落ち、”バブル崩壊後”となった。
1994〜1996年に小回復があったものの、不良債権問題は根深さを増し、戦後から続いていた「護送船団」⇒銀行不倒体制が維持できなくなった。
1995年の住専の問題から、拓銀、山一、長銀、日債銀と大型破綻が続発し、金融危機が顕在化するとともに、不況は二番底に落ちた。2003年の「りそな・足利銀行」への公的資金投入でようやく一段落となった。この間の成長率平均は1.0%と大幅に低下した。
2003〜2007年(小泉政権)には、成長率平均は1.6%に上がった。株価も地価も底を打つが、この時期はアメリカをはじめとする不動産バブルの下でのものだった。
やはりバブルは崩壊し、2008年のリーマン・ショックから世界金融危機に陥った。
ここから現在までの経済成長率平均は0.5%と惨憺たるものだったが、2008〜2009年を除けば1.4%であった。バブル崩壊後に一段落したものの、現在まで低空飛行、停滞が居座っているとみられる。果たして新しい元号となったこれからの日本は、どの方向へ舵をとればよいのか、よく考えなくてはならないと痛感する。

経費節減から、企業は自社での研究・開発のもととなる「研究施設」を手放し、労働力の豊富な海外へ生産をシフト、調子が悪くなるとさらに労賃の安いところへ移る、という悪循環を繰り返している。無理を強いるのではなく、不合理なやり方を、より楽にうまくできるように組み替えなくては、効率化の神髄に迫れない。

銀行や郵便局から届く通知書などには、2つ折りのでシールのようにぴったりくっついていて、四隅からはがすタイプのハガキがある。
接着剤にしてはずいぶんきれいに剥がれるし、もう一度ひっつけようとしてもくっつかない。このようなシールハガキには、少しザラザラした普通の紙のように見えるものと、ツルツル光っているタイプとがある。
ザラザラした紙の場合は、一見普通の紙に見えるが、乾燥剤をごく細かくしたものを塗って、凹凸を作ってある。これを、ハガキ一枚当たり75dという圧力をかけてプレスすると、両面の凹凸がかみ合って、2枚の紙がくっつくという仕組み。
その際、噛み合わせを安定させるため、ごく少量の接着剤を使うが、紙をくっつけているのはあくまでこの両面の凹凸の噛み合わせなのだ。
理屈からいえば、75dの力でもう一度押せばくっつくが、まず普通ではムリ。人の力で押さえたぐらいでは圧力が足りず、くっつかない。
これに対して、ツルツル光って見えるタイプは表面がフィルムになっている。熱を加えてくっつけているので、こちらも手で押さえたくらいではくっつかない。

「令和」という元号になり、時代は一区切りとなった。
この先もさらに変化してゆくが、実のあるかじ取りが国も企業も、家庭にも求められている。
いつの世もこれから先は見えないので、今までの経験や世の中の出来事などから自分なりに推理し、正しいと思うことを実行に移していくしかないと、改めて思う。