新年あけましておめでとうございます。
旧年中に引き続き、今年もよろしくお願い申し上げます。
昨年からの世界景況はマイナスが続いております、
特に製造業の停滞は良いきざしが見えておりません。今年はどのような展開になるか先が読めない感じがしますが、基本的には「質」の向上を目指して「量」が減少する負をカバーしていく努力が重要であると思っています。

『吸水・脱水用PVAスポンジロール』(ジュラポア)

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弊社では油剤のほかに、ポリビニールアルコールを反応させた吸水スポンジロールを、本社工場で製造している。主として板状の製品(板ガラス・基板・ビニタイルなど)の製造工程で、水洗工程の後の脱水用に洗浄装置に組み込まれて使用されている。
このPVAスポンジは、連続気孔を持っているので細かい凹凸のある対象物の吸水(脱水)に最適である。必ず上下2本のロールの間を通すことにより、水分を殆ど除去できる。上のロールが吸い取った水分は、洗浄物の幅より長めにセットされたロールのはみ出した部分から下のロールへ吸い取られ、下のロールに溜まった水分はスクイズロールという圧着ロール(SUSかメッキされた細い棒)により連続的にロールから水分を押し出すことで連続的に、常に一定の湿り気だけがロールに残る。保水力は、ロール乾燥時の自重1300%という驚異的な値を示す。
殆どの対象物は後工程で乾燥工程があるので、このロールでは殆どの水分を取り去ることができるので、乾燥工程が短縮可能の上、加工物に水のシミが残ることがない。
写真@PVAスポンジロール A支給芯に特殊な接着剤で固定 B完成 C通函に入れて出荷 という工程である。写真のロールは径190mm、長さは3900mmで、オランダに納品される。

(1)

ドイツは食料自給率が90%の食料大国である。ビール、ソーセージ、ジャガイモ、パン、ハム、チーズなど調理を必要としない食材で食事を済ます質素でこだわりのない食生活が伝統とされてきた。しかし、オーガニック食品やビーガニズム(動物性食品を摂取しない食のスタイル)など、ドイツでも食の多様化が進み、一人当たりの食料廃棄量は世界で五位(日本は六位)となってしまった。
国連食糧農業機関(FAO)の調査では、世界の食料生産量の1/3に相当する約13億トンの食料が毎年破棄されており、先進国での農業生産から消費に至るサプライチェーンの段階で廃棄が発生しているという。
ドイツはもともと環境に対する意識が高く、いろいろな活動が盛んである。
廃棄される食品を扱うスーパーマーケットや包装が破損した商品、賞味期限切れ間近の商品などを最大70%引きで販売している。
また、ドイツでは既に有料のビニール製のレジ袋を自主廃止しているが、さらに先をいくのが商品を包装せずに販売し、量り売りできるものは購入者が容器を持参するシステムである。オンラインでは、紙袋や瓶に詰めて販売している。
日本では、今年5月24日に「食品ロス削減推進法」が成立した。2016年に国内で発生した食品ロスは約644万トン、業者で353万トン、家庭で291万トンが廃棄されている。その要因として、賞味期限の1/3を小売店への納入期限とする「1/3ルール」と、店頭に置かれる期間は賞味期限の2/3までとされ、それを超えると殆どが返品・廃棄の対象となる。「食品ロス削減総合対策」では、事業系食品ロスを30年度までに273万トンにする目標を掲げている。対策の一環として「フードバンク」があり、賞味期限が近付いた食品や包装破損、印字ミス、野菜などの規格外で処分される食品の提供を受け、必要とする施設や団体、困窮世帯に届ける活動を行う。

(2)

水溶性油剤を使用していると、クーラントタンク、チップコンベアー、フィルターなどに粘着性のある糸状菌(カビ)の膜が発生することがある。これはスライムないしバイオフィルムと呼ばれている、一種の糸状菌である。まずクーラントタンクの側壁とクーラント液の境界に白い花のようなものが発生する。増殖速度が速く、コロニー(集団)となり自重に耐えきれなくなってタンクの液中に沈み、菌の死骸がクラゲのようになって堆積する。糸状菌は、自然環境中に広く存在している。
発生原因としては、@液の濃度が薄い。A過去に発生した糸状菌が配管内などに残っており、後になって洗い流されて出てきた。B希釈水がリン酸イオンを含む場合や、ワークがリン酸塩処理されている場合(菌の栄養源になる)などが考えられる。
スライムは、@粘着性があるため、クーラントポンプや配管等に付着してクーラントの吐出不良を起こす。ApHの低下によって、機械部品やワークに錆が発生する。B大量に発生するので、クーラント液のバランスが崩れて腐敗する、などのトラブルの原因となる。
スライムの分析方法としては、まず有機溶媒を加えて溶解、分散するかどうかを確認する。分散する場合には糸状菌ではなく油剤の成分や混入油分等が主成分である。分散しない場合には光学顕微鏡にて観察し、繊維が絡み合う構造が見られると糸状菌が主体(スライム)と判断される。

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スライムの対策には防カビ剤を使用液に添加するが,菌は死滅するものの死骸が固体状のまま残るため、物理的に除去する必要がある。繰り返し発生する場合には、機械を徹底的に洗浄(フラッシング)することでカビを根絶する。弊社では、AG-7というカビ用の殺菌剤を使用し、100tのクーラント液に対し50cc添加(500ppm)することによって対処している。
カビ対策として、現在ユーザーで試験中の「殺菌+防カビ」の機能を持つ新添加剤がある。ラボにて長期にわたる試験の結果、実機での試験で確かに効果があると認められたので、近々販売できるところまでこぎつけた。 スライム菌は、クーラントタンクの液が溜まる箇所やミストコレクター、チラー(温調器)、チップコンベアーの裏側などで繁殖するが、発生した場合には完全に除去しなければ液交換だけでは殺菌することは不可能である。

(3)

弊社滋賀工場は文字通り滋賀県東近江市にあり、昭和46年(1971年)に取得した。
現在は、弊社生産量の2/3を生産している。
滋賀県は、人口約141万人で県庁所在地は大津市にある。県花はシャクナゲ、県木はモミド、県鳥はカイツブリである。日本最大の面積と貯水量をもつ琵琶湖は、県面積の1/6を占める。隣接県は、福井県・岐阜県・三重県・京都府で、古代から東西南北を結ぶ交通の要所として重視された。北東に伊吹山地、南東に鈴鹿山脈、南に信楽高原、西に比良山地と丹波高地、北西に野坂山地があり、四方を山に囲まれている。さらに琵琶湖の東岸には近江盆地が広がる。県内は、琵琶湖を中心に「湖北」「湖東」「湖南」「湖西」に4区分され、滋賀工場は湖東にあたる地区にある。
近江盆地では米の二毛作が行われ、京都に近いことから古くから茶の栽培も盛んである。長浜市ではヨモギの葉を蒸して作る「もぐさ」も有名で、近江牛で有名な肉用牛の飼育でも知らない人はいない。三大和牛は、米沢牛(山形県)、松坂牛(三重県)と近江牛である。琵琶湖で獲れる淡水魚も食材として有名である。
「三方よし」(売り手よし・買い手よし・世間よし)で有名な近江商人は、伊勢商人、大坂商人と並ぶ「日本三大商人」といわれている。

(4)

人間の腸内に住んでいる細菌は、約1000種、数百兆個。重さにして約1〜2kgほどという。その菌たちが群生する様子を花畑に例えて、「腸内フローラ」と呼んでいる。
これらの細菌は、消化・吸収や排便などの腸管機能だけでなく、免疫機能にも深く関わっている。腸内細菌は、体に有用な善玉菌と有害な働きをする悪玉菌、優勢な方に味方する日和見菌の三種に分けられ、善玉菌2、悪玉菌1、日和見菌7の割合が理想的なバランスとされる。
善玉菌の代表格は、ビヒィズス菌や乳酸菌、酪酸菌などで、食物繊維を発酵させて「短鎖脂肪酸」を作るほか、ビタミン類やアミノ酸を合成したり、腸の免疫力を活性化させたり、体に良い働きをする。一方、ウェルシュ菌や病原性大腸菌などの悪玉菌は、脂肪やタンパク質を腐敗させて毒素を出し、いろいろな病気のリスクを高める。
最近の研究では、悪玉菌の中にも短鎖脂肪酸を作る菌がいることが分かり、善玉菌と悪玉菌はせめぎ合いながらも、お互いに助け合って生きる「共生関係」にあることが判明している。
腸内環境の良し悪しを知る最も身近な指標が「うんち」で、腸の病気の多くは便の変化から気づくので、見ずして流すのはもったいない。腸内環境が良好なら、うんちも自然と美形になり、便の状態を測る国際機銃「ブリストル便形状スケール」なるものもある。これによると、一番良いのはバナナやソーセージ、ヘビのような形で、滑らかにして軟らかいうんち。色は、肝臓から分泌される胆汁に由来し、黄土色が理想的。ニオイも重要で、善玉菌が優勢だと腸内で発酵が進むため、やや酸味のある漬物のような発酵臭するが、そんなに臭くない。悪玉菌が強い場合は、腐敗が進んでいる証拠で、硫化水素やアンモニア臭がして刺激臭が強く、有害物質が生じている。従ってオナラも臭い。

(5)

超硬を研磨しているユーザーより、「超硬に含有しているコバルトが発がん性物質である事を知った、COW5はコバルトを溶出させないとあるが大丈夫か」との問い合わせがあり、早速超硬を調べてみた。超硬合金とは、きわめて硬い金属で鉄やステンレスよりも硬く、ダイヤモンドに次ぐ硬さを誇っている。また、重さは鉄の2倍もあり、金とほぼ同じ。硬いだけでなく、強度や弾性にも優れ、高温時の硬度低下が少なく、磨耗しにくいことから、金属の加工工具や金型などに使われている。
超硬合金は天然の金属ではなく、人工的に作られ、材料はタングステンカーバイド(WC)とコバルト(Co)からなっている。
タングステンカーバイドは融点が高いため(2900℃)、鉄のように溶かしてつくることができない。このため、粉末にして1300℃〜1500℃の高温で焼き固めるという方法で製造する。その際、結合剤としてコバルトが使われており、気になるコバルトの含有量は切削工具材で10%前後、金型材で15%前後である事が判明。さらにコバルトの発がん性についてSDSを調べるとコバルト化合物は、IARCでグループ2B(ヒトに対して発がん性がある可能性がある)に分類、また、日本産業衛生学会で「第2群B」人間に対して おそらく発がん性があると考えられる物質(証拠が比較的十分でない物質) に分類される事が判った。「可能性がある」や「おそらく考えられる」といった極めてグレー的なものであったので、早速ユーザーにはあまりシビアに考える必要は無い事と、COW5はコバルトが溶出しにくいが念の為マスクの着用を提案したところ、ようやく一安心された。

(6)

「言葉を濁す」という言葉があるが、最近では「ごまかす」という表現に使われているようである。「ご」という濁音で始まる言葉にはあまり良い言葉ではないようで、「がらくた」「ぎとぎと」「ざらざら」「ぐうたら」「ごみ」「ざんばらがみ」「じろりと見る」「ずるい」「ずうずうしい」「ぜに」「だらだら」「ずるずる」「ぞろり」「ぜーぜー」等々。
おもしろいことに、明治時代以前の語彙にはこういう表現が見当たらない、古代の日本人はもしかしてこんな場合「言葉を濁す」よりも、黙って口を閉じてしまっていたのかも知れない。言葉を濁すという言葉は、別の言い方をすれば「ぼやかしてしまう」ということになる。はっきりきれいに発言すべき事を”もごもご” “まごまご”と口の中で言葉を呑み込むような言い方をしてしまう、それでいつの間にか「口を濁す」というような表現が使われるようになったのではないか。
2005年の文化庁の「国語に関する世論調査」によれば、「口を濁す」を使う人は27.6%
「言葉を濁す」を使う人が66.9%、「どちらも使う」というひとが3.1%、「どちらが正しいかわからない」という人が2.4%であった。いずれにしても、「言葉を濁す」という言い方が正解である。

(7)

長野県の某社からNC旋盤のフラッシングを依頼された。それは過去に3台の設備機械のフラッシングを行っており、予想以上に綺麗に仕上っていたことから信用を得ていたためであった。今回の機械も導入後、約14年間クーラントの抜き替えだけで、汚れ落としや切り粉の除去など行っていない。
特に加工室内は凝り固まったアスファルト状の汚れが、カバーに固着というより溶着していた。参戦者は3人で1人は約30年選手、1人は4回目の経験者、残りの一人はデビュー戦であった。玄関で工場長と挨拶を交わして会議室で着替えた後、戦場へ案内された。部長と課長、作業者が戦場で出迎えてくれた。事前に提出していた「フラッシング作業の準備」の作戦要綱にのっとり、先方の担当者によって機械周辺の障害物の撤去とホースリールやウエスの用意、加工室内の切り粉の除去、加工室内カバー類の取り外し、クーラントタンクは味方が事前に機械本体から取り外していた。
戦を行う箇所の順序を説明して、分担して戦闘開始した。4回目の経験者は躊躇することなく、伝令することもなく淡々と戦に取りかかった。デビュー戦の新入隊員は味方の誤射により灯油弾を顔面に受け、戦死かと思われたが幸いにも一命を取りとめ、戸惑いながらも雰囲気を読んだのか後方支援に回った。
2台持参のバズーカ砲の1台が作動不良で動かず、急遽戦場の隣りにある補給基地(ホームセンター)から物資を調達して無事に復帰した。
敵陣の裏側から主軸部分へと攻略して、敵主力陣地の加工室内に攻めていったところ、手ごわい相手と分かり直ぐさまバズーガ砲を駆使して灯油弾で洗浄を施した。
手ごわい敵がひるんだところを見計らって、決め手の火力(ECO16Bの希釈液)で一網打尽に攻略した。相手は火力が届かぬ所まで後退したが、攻撃の手を緩めず狭い場所まで追い込み殺傷した。さらにチップコンベアーはバズーカ砲にECO16B弾を使って、内部に潜んでいた敵を取り除いた。最後の激戦地のクーラントタンク内も灯油弾作戦を施して、すっかり敵陣を攻略した。途中、水道水の補給を実施中に水が容器から溢れて洪水災害が発生した。気が付いたのが早かったので、大参事は免れた。
作業の間、幾度も部長と工場長、課長が戦況を見に来ていた。戦の時間は6時間でケリがついて勝利宣言を行った。戦勝祝いと称して会席を設けていただき、労のねぎらいを受けた。会社の経費でなく部長と課長の自費であったので深くお礼を申し上げた。
付近にもう一台敵が臭いを放っているということから、攻撃は自社で行うと言っていたが、1日明けた日の夕刻、やはり自社では負け戦になると察したようで、改めて攻撃の依頼を受けた。
写真6
攻撃前
写真7
攻撃後

(8)

写真8黒部峡谷の入口に宇奈月温泉がある。有名なトロッコ電車がダイナミックな峡谷の間を縫って走る。
春は残雪と桜、夏は登山、秋は紅葉、冬は雪景色とスキー。ここの温泉は黒薙温泉から引き湯した約98℃の高温泉でアルカリ単純泉、全国でも最大級の湯量(毎分/2000g)を誇る。総湯とは、共同浴場のことで全国各地にある。
黒薙温泉は1645年(正保2年)に、音沢村の太郎左衛門が発見したといわれている。1924年(大正13年)に宇奈月温泉までの引湯管敷設が完成した。